【重要】WinRAR の購入を検討されている皆様へ

WinRAR バージョン7.01

新機能・変更点

  1. 問題の修正:

    a) 書庫の最初のファイルが更新される場合に、更新開始時にパスワードが指定されておらず、更新する書庫内のファイル名の暗号化が有効になっていない場合、ソリッド RAR 書庫内の暗号化されたファイルを更新すると、破損した書庫が作成される問題を修正しました。

    b) WinRAR 7.00 で、書庫のサブフォルダから 「フラットフォルダ表示」 モードに切り替えた後にクラッシュする問題を修正しました。

    c) スイッチ -ep4 が、指定したパスを削除せずに重複させる問題を修正しました。

    d) Unix 版の RAR で作成された書庫が、ターゲットのパスにパス区切り文字を含むシンボリックリンクを含んでいた場合、その書庫を Windows 版の RAR で変更する際にこれらの文字が壊れてしまう可能性がある問題を修正しました。

    e) ファイル名変更時とファイル実行時の WinRAR エラーメッセージに、無効なファイル名が表示される問題を修正しました。

    f) 自己解凍書庫の 「ショートカット」 コマンドが、"Shortcut=D,,folder" のように引用符なしで定義されたパラメータを正しく認識する一方で、"Shortcut=D,"",folder" のように定義された空のパラメータを正しく認識しない問題を修正しました。

    g) WinRAR.exe で、"WinRAR rc arc.part1.rev" のように.rev ファイルと共に "rc" コマンドが指定された場合、ボリュームの再構築が機能しない問題を修正しました。
    ‍RAR とは異なり、WinRAR はここで .rar ファイル名のみを使用する必要がありました。

WinRAR バージョン7.00

新機能・変更点

  1. RAR 書庫形式で、1GB を超える圧縮辞書サイズに対応しました。物理的に利用可能なメモリ量に応じて、64GB までの辞書を選択できます。

    4GB を超える辞書については、2のべき乗である必要はありません。4、8、16、32、64 GB に限定されず、5GB や 22GB のような値も使用することができます。

    書庫の辞書が 4GB を超える場合は、WinRAR 7.0 以降でのみ解凍できます。書庫の辞書が 1GB を超える場合は、64 ビット版の WinRAR バージョンが必要です。

    辞書サイズを大きくすることで、仮想マシンのディスクイメージのような、遠くで繰り返されるブロックが存在する大きなファイルの圧縮率を向上させることができます。また、バージョンやローカライズによって異なるソフトウェアの ISO イメージのような、ソリッド書庫内の一連の大きな類似ファイルに対しても効率的です。
  2. WinRAR は、解凍された RAR 書庫の辞書サイズが 「設定/圧縮」 の 「解凍可能な最大辞書サイズ」 パラメータを超えた場合、キャンセルまたは続行を許可するプロンプトを表示します。
    これは、想定外の余分なメモリ割り当てを防ぐためです。

    コマンドラインモードの規定では、WinRAR は辞書が 4GB を超える書庫を解凍できません。-md<size> または -mdx<size> を使用することで、指定するサイズまでの辞書を解凍できます。
    md<size> とは異なり、-mdx<size> は解凍のみに適用され、書庫コマンドに影響することなく RAR 環境変数 に追加することができます。
  3. 「設定/圧縮」 の 「辞書サイズの定義」 ダイアログを使用して、「書庫名とパラメータ」 ダイアログの 「辞書サイズ」 フィールドに関連付けられたドロップダウンリストの辞書サイズをカスタマイズすることができます。
  4. 書庫を作成する際に、より長く、より遠くに繰り返されるデータブロックを見つけるために最適化された代替検索アルゴリズムを使用することができます。大きなテキストファイルのような冗長なデータの圧縮率や速度を向上させるのに役立ちます。

    データの種類によってはメモリ使用量が増加し、圧縮速度が低下する場合があります。これは、「高度な圧縮パラメータ」 ダイアログの 「広範囲検索」 オプション、または -mcl[+|-] スイッチで有効/無効にできます。「自動」 オプションが選択された場合、WinRAR は圧縮方法、辞書サイズ、およびその他のパラメータに応じた広範囲検索を適用します。

    このアルゴリズムは 4GB を超える辞書に必要であり、その場合は無効に設定しても無視されます。
  5. 「高度な圧縮パラメータ」 ダイアログの 「網羅的検索」 オプション、または-mcx スイッチで、より多くの時間がかかりますが、網羅的な繰り返しデータの検索と圧縮アルゴリズムを有効にすることができます。冗長なデータの種類によっては圧縮率が向上するが、速度は大幅に低下します。

    網羅的検索オプションを効率的に実行するため、このオプション選択時は広範囲検索オプションが自動的に有効化されます。

    広範囲検索オプションおよび網羅的検索オプションは、作成された書庫の互換性に影響を与えません。このため、辞書サイズが 128KB ~ 4GB の範囲であれば、これらの検索オプションで作成された書庫は、5.0 以降のすべてのWinRAR バージョンで解凍できます。
  6. パスの最大使用可能文字数が 2047 文字から 65535 文字に増加しました。
  7. RAR 4.x 形式の書庫作成については、対応を終了しました。この形式に関連するオプションとスイッチは削除されました。WinRAR に含まれる RAR 4.x書庫の解凍には影響しません。
  8. 「設定」 ダイアログ内 「セキュリティ」 タブの「Mark of the Web を伝搬」 オプションは、解凍されたファイルに書庫に対する Mark of the Webの割り当てを制御します。

    伝搬を拒否することも、あらかじめ定義された複数の解凍ファイルグループに対して許可することも、すべてのファイルに対して許可することも、ユーザー定義のファイルマスクに一致するファイルに対して許可することもできます。

    Mark of the Web は、インターネットブラウザがダウンロードしたファイルに付加するセキュリティゾーン情報です。この情報は、さまざまなソフトウェアがセキュリティ目的で使用することができます。

    GUI WinRAR でのみに有効です。コンソール RAR は、このオプションに関係なく Mark of the Web を伝播しません。
  9. 「属性」 列は、「設定」 > 「ファイルリスト」 > 「列」 で有効にすることができます。
    これは、「書庫」 を表す 「A」 やディレクトリを表す 「D」 のようなファイル属性の略語を表示します。

    ファイル属性が WinRAR で認識されない場合は、ファイル属性の数値も表示されます。
    この値は、Windows の場合は 16 進数形式、Unix の場合は 8 進数形式を使用します。
  10. 「ベンチマーク」 コマンドではスレッド数を正確に指定し、結果をクリップボードにコピーすることができます。WinRAR と Windows のバージョン、CPU、およびメモリの情報がベンチマークウィンドウに追加されます。
  11. 「設定」 > 「パス」 の 「解凍先パスから重複したフォルダを除去」 オプションは、WinRAR のユーザーインターフェースから呼び出された解凍コマンドや、別々のフォルダに解凍された複数の書庫にも適用できるようになりました。解凍先パスのコンポーネントは、その名前が書庫名とルートフォルダ名の両方に一致する場合、ルートに他のフォルダやファイルが存在しない場合は削除されます。

    例えば、ルートフォルダ 「Pictures」 を含む Pictures.rar を、解凍先である 「Pictures」 に解凍すると、解凍先パスの 「Pictures」 の 1 つを削除します。

    以前はコンテキストメニューから解凍された単一の書庫に対してのみ動作し、圧縮されたフォルダ名が最終の解凍先パスのコンポーネントと一致するかどうかをチェックしませんでした。
  12. 「設定」 > 「全般」 の 「インターフェース」 オプショングループにある 「コメントのワードラップ」 オプションは、書庫コメントウィンドウのワードラップモードを切り替えます。
  13. 書庫情報ダイアログの辞書サイズデータが、.bz2、.lz、.tar.bz2、.tar.gz、.tar.lz、.tar.zst 書庫で使用できるようになりました。
  14. スイッチ -ol- は、書庫とシンボリックリンクの解凍を禁止します。
  15. s<size>[u] スイッチと -sm<size>[u] スイッチは、[k|K|m|M|g|G|t|T]キロバイト、千バイト、メガバイト、百万バイト、ギガバイト、十億バイト、テラバイト、兆バイトのサイズの単位を認識します。この文字が 「b」、「B」である場合、または存在しない場合は、バイトとみなされます。

    従来は、これらのスイッチはバイトのみ受付可能でした。
  16. 自己解凍書庫の TempMode コマンドは、@set:user パラメータを指定することで、現在のユーザーだけがアクセスできるよう、一時フォルダのアクセス権を変更することができます。自己解凍書庫を別のアカウントで起動した場合に、ローカルユーザーが一時フォルダ内のファイルを置き換えることを禁止します。

    また、「高度な自己解凍オプション」 > 「モード」 ダイアログの 「フォルダアクセスを制限」 オプションで有効にすることもできます。

    インストーラによっては、@set:user パラメータで作成されたフォルダでの起動に失敗することがあります。
  17. ファイルの権限と NTFS 代替ストリームは、ハードリンクのエントリには保存されません。これらは、これらのエントリが参照するソースファイルに対してのみ保存されます。このようなファイルのプロパティは、解凍時にハードリンクのコピーに自動的に反映されるため、書庫サイズを小さくすることができます。
  18. すべてのファイルを選択する Ctrl+A や、見つかった書庫を解凍する Alt+E などのキーボードショートカットが、検索中にも [検索結果」 ウィンドウで確認できるようになりました。従来は、検索完了後にのみ確認可能でした。
  19. スイッチ -v<size>[unit] は、「t」 と 「T」 のボリュームサイズ単位を、テラバイトと兆バイトとして認識します。
  20. WinRAR の書庫および解凍ダイアログの 「追加のスイッチ」 フィールドで指定されたパラメータに先頭の 「-」 が付与されていない場合、警告が表示されます。また、RAR 環境変数と rar.ini ファイル内の 「-」 が付与されていないパラメータに対しても警告が表示されます。

    従来は、このような不正なパラメータは無視されていました。
  21. 「書庫を変換」 コマンドは、全体の処理進捗をスムーズに表示します。従来は、書庫の変換後に全体の進捗状況が更新され、複数の書庫を処理する場合にのみ表示されていました。
  22. シンボリックリンクのターゲットを圧縮する際に、適切な進捗状況が表示されるようになりました。
  23. winrar.ini ファイルに 「GlobalIntegration=0」 が存在する場合、WinRAR の 「設定」 > 「統合」 の 「WinRARをシェルに統合する」 オプションがグレーアウトします。
  24. 64 ビット版の WinRAR は、デフォルトで 64 ビットの自己解凍モジュールを使用します。
    辞書サイズが 1GB を超える書庫を解凍するには、64 ビットの自己解凍モジュールが必要です。

    32 ビットのモジュールは、Default32.SFX、Zip32.SFX、WinCon32.SFX に名前が変更されました。
  25. 圧縮と解凍に許可される最大辞書サイズは、レジストリキー「HKEY_CURRENT_USER」 内の 「MaxDictA」 と 「MaxDictE」 変数で、ギガバイト単位で指定できます。
    これらの変数が WinRAR インターフェースで定義された値より小さい場合、インターフェースの値を上書きします。
  26. コンソール RARでは、画面出力から文字 27 を除外します。この文字は、一部の端末アプリケーションで ANSI エスケープの制御シーケンスの宣言に使用される可能性があるため、セキュリティ上の理由からこのような処理が行われます。

    この問題を報告してくださった、Siddharth Dushantha 氏に感謝します。
  27. 問題の修正:

    a) 書庫から解凍されたファイルに伝搬する Mark of the Web を上書きし、特殊に加工された .rar 書庫を使用してセキュリティゾーン情報の変更が可能であった問題を修正しました。

    このセキュリティ問題を報告してくださった Trend Micro Zero Day Initiative に所属する DEVCORE Research Team の Orange Tsai 氏と NiNi 氏に感謝します。

    WinRAR とは異なり、unrar.dll ライブラリは 書庫の Mark of the Web を伝播せず、解凍後のファイルへの割り当ては呼び出し元のアプリケーションに一任されます。このため、unrar.dll はこの問題に関する影響を受けません。

    b) 設定の保存のために winrar.ini が使用されており、WinRAR が管理者以外のユーザーアカウントで起動された場合、「設定」 > 「統合」 の 「ユーザー定義の書庫の拡張子」 フィールドが保存されない問題を修正しました。

WinRAR バージョン6.24

新機能・変更点

1. 問題の修正: 

a) WinRAR および UnRAR.dll 解凍コマンドが、-am スイッチにより保存された書庫のメタデータ内の長さがゼロの書庫名を処理するときに、NULL ポインタを再参照してクラッシュする問題を修正しました。

この問題を報告してくださった、Check Point software の Radoslaw Madej 氏に感謝します。

b) 書庫内に ::$DATA NTFS の代替データストリームのコンテンツが存在する 場合、WinRAR および UnRAR.dll 解凍コマンドでは解凍後のファイルデータが上書きされます。この際、解凍後のデータサイズおよびチェックサムが、WinRAR のファイル一覧に表示されるファイルのサイズおよびチェックサムと不一致になる問題を修正しました。ファイル名と種類には影響せず、正しく表示されていました。

この問題を報告してくださった、Ata Hakcil 氏に感謝します。

WinRAR バージョン6.22

新機能・変更点

1. 問題の修正:

a) WinRAR のバージョン 6.20 および 6.21 で 2.0 より古いバージョンの RAR で作成されたソリッド書庫から個々のファイルを解凍する場合に、失敗することがある問題を修正しました。書庫全体の解凍には影響せず、正しく実行できていました。

b) Unix ARJ 書庫のファイルが、WinRAR のファイルリストで誤ってフォルダとして表示されることがある問題を修正しました。

c) 解凍前の書庫が WinRAR で開かれ、「完了後: WinRAR を閉じる」 オプションが設定された状態の場合に、「エクスプローラでファイルを表示」 解凍オプションが機能しない問題を修正しました。

d) 内部ビューアーのステータスバーのファイルサイズの値に BMO フィールドが含まれておらず、Unicode ファイルの場合に実際のサイズより小さく表示されていた問題を修正しました。  

WinRAR バージョン6.21

新機能・変更点

1. tar.gz や tar.bz2 のような TAR および TAR d 書庫を解凍する場合、ファイルとフォルダの両方の更新日時を復元するようになりました。従来、これらの書庫形式ではファイルの更新日時のみが設定されていました。

2. .tar.zst 書庫で、辞書が 128MB を超えるものを解凍できるようになりました。WinRAR 6.20 では、.zst の場合そのような辞書が許可されていましたが、.tar.zst の場合は許可されていませんでした。

3. スイッチ -ed と -e+d が、ZIP 書庫でもサポートされるようになりました。従来は、RAR 書庫でのみサポートされていました。

4. 問題の修正:
a) 暗号化されていないファイルが同じ RAR 書庫に暗号化された後に保存され、両方のファイルが同じ抽出コマンドで解凍された場合、暗号化されていないファイルの解凍に失敗する問題を修正しました。
b) ファイルを開く際のエラーメッセージ 2 行目に、誤った理由が表示される場合がある問題を修正しました。

WinRAR バージョン6.20

新機能・変更点

1. 「パスワードの管理」 ダイアログの 「パスワードを自動検出」 オプションが有効で、現在処理中の書庫に一致するパスワードが保存されたパスワードの中に存在する場合、そのパスワードが自動的に適用されます。このオプションは、パスワードの有効性を迅速に確認できる RAR 5.0 および ZIP 形式の書庫にのみ適用されます。
保存されたパスワードに適切なものが含まれていない場合、ZIP 書庫のパスワードが正しく検出されない可能性がわずかにあります。暗号化された ZIP 書庫の解凍に失敗した場合、このオプションを無効にして解凍を繰り返し、有効なパスワードを手動で入力してみてください。

2. 解凍コマンドが RAR 書庫の一部のファイルのみを含む場合、解凍開始時に追加の書庫解析が実行されます。参照元が選択されていない場合でも、ファイル参照を適切に解凍することができます。これは、複数のリムーバブルメディア上のボリュームと多数の参照を含む書庫を除く、ほとんどの RAR 書庫に対し機能します。
また、-s<N> および -se スイッチで作成されたセミソリッド書庫から個々のファイルを解凍する場合、この分析によって処理データ量が最適化される場合があります。

3. 書庫ダイアログの 「オプション」 タブにある 「元の書庫名と日時を保存」 オプションで、元の書庫名と作成日時を保存できるようになりました。保存された名前と日時は情報を表示コマンドの 「情報」 タブに表示され、同コマンドの 「オプション」 タブで復元することができます。復元では、書庫名を元の名前に変更し、保存日時を書庫の作成・更新日時として設定します。
書庫変更関連のコマンドと一緒に -ams または -am を使用すると、コマンドラインモードで書庫名と日時を保存できます。保存されたパラメータは 「l」 および 「v」 コマンド出力時のヘッダに表示され、「rar ch -amr arc.rar」 のように、ch コマンドと組み合わせた -amr スイッチで復元することができるようになります。amr を指定した場合、ch は他の書庫変更関連のスイッチを無視します。

4. 8 つ以上の実行スレッドを持つ最新の CPU で、圧縮性の低いデータの RAR5 圧縮をより高速に行うことができます。これは 「最速」 以外の全ての方法に適用され、パフォーマンスは変わりません。

5. リカバリレコードで保護された RAR5 書庫の、シャッフルされたデータブロックに対する 「修復」 コマンドの効率が向上しました。

6. 非ソリッド RAR ボリュームの作成を行う際、圧縮後にファイルサイズが大きくなった場合、そのファイルがボリューム間で分割されていなければ、ボリューム番号に関係なく圧縮せずに保存されます。以前は、最初のボリュームに存在するファイルに対してのみ動作していました。

7. 参照元と参照先の両方が選択され、かつ参照元が書庫内で参照先の前にある場合に、ファイル参照を含む .zipx 書庫の解凍機能を追加しました。
.zipx 書庫にファイル参照が含まれている場合、通常は正常に参照を解凍するために、書庫全体を解凍する必要があります。

8. .zst ロングレンジモードの書庫で、辞書が 128MB を超えるものを解凍できるようになりました。従来は、128MB 以下の辞書のみ解凍が可能でした。

9. WinRARで 「PC の電源を切る」、「休止」、「スリープ」、「再起動」 の圧縮オプションが有効にされた状態の場合、電源管理動作を開始する前に、確認またはキャンセルを行うプロンプトが直接表示されます。選択しないまま 30 秒間経つと、提案された動作が確認され、自動的に開始されます。
このプロンプトは、WinRAR のコマンドラインで -ioff スイッチを使用する場合にも表示されますが、コンソール RAR のコマンドラインでは表示されません。

10. WinRAR のファイルリストのコンテキストメニューで、書庫ファイルに対して「内部ビューアで開く」 コマンドが表示されるようになりました。例えば、UUE の添付ファイルが含まれるメール書庫を読む場合など、書庫の未加工データを内部ビューアで表示したい場合に便利です。
通常の 「表示」 コマンドでは、常に書庫の内容が表示されます。UUE 書庫として認識されている場合は、UUE の添付ファイルも表示されます。

11. RAR5 形式の書庫で、エクスプローラのコンテキストメニューから呼び出されるファイルプロパティの 「書庫」 タブに、リカバリレコードのサイズが表示されるようになりました。従来は、RAR5 書庫の正確なサイズではなく、「あり」と表示されていました。

12. si スイッチで標準入力から圧縮する場合、RAR は現在の読み込みバイト数をプログレスインジケータで表示するようにしました。

13. 暗号化された RAR5 書庫にファイルを追加するときに誤ったパスワードが指定された場合、パスワードが再度要求されるようになりました。以前のバージョンではこの場合、圧縮がキャンセルされていました。

14. 圧縮時に、「書庫をテスト」 オプションと 「圧縮後にアーカイブ属性をクリア」 オプション、またはコマンドライン -t -ac、の両方が有効な場合、テストが正常に完了した場合のみアーカイブ属性がクリアされるようになりました。従来は、テストでエラーが報告された場合でもクリアされていました。

15. ドライブを隠すためのビットマスクを含む NoDrives 値は、「HKEY_CURRENT_USER\Software\WinRAR\Policy」 レジストリキーから読めるようになり、必要に応じて winrar.ini に含めることができるようになりました。
また、HKEY_CURRENT_USER と HKEY_LOCAL_MACHINE にある 「Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies」 もサポートされています。
従来は、HKEY_CURRENT_USER にある 「Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies」 のみ認識されていました。

16. 問題の修正:
a) ファイルコメントを含む一部の ZIP 書庫で、アーカイブの変更コマンドが失敗する場合がある問題を修正しました。
b) .tar.bz2 書庫の内容を読み込む際のメモリリークを修正しました。
c) ソースと作成された書庫の形式が同じ場合、書庫パラメータで 「書庫の元の日時」 オプションが選択されていても、書庫変換コマンドが新規作成された書庫に元の日時を設定しない問題を修正しました。
d) 「設定/ファイルリスト」 の 「ボリュームの内容をマージ」 オプションが有効である場合、マルチボリューム書庫の内容を閲覧すると WinRAR ファイルリストのフォルダの格納サイズが予想より小さくなる場合がある問題を修正しました。前ボリュームから続くファイル部分の格納サイズが計算に含まれていませんでした。
e) 「ファイルセキュリティをセット」 解凍オプションがデフォルトでオフになっていても、エクスプローラのコンテキストメニューの解凍コマンドが、NTFS ファイルのセキュリティデータを復元しようとしていた問題を修正しました。
f) 特別に細工された ZIP 書庫からファイルを解凍する際、バッファの終端を超えるデータを読み込んで WinRAR がクラッシュする場合がある問題を修正しました。このバグを報告してくれたトレンドマイクロのゼロデイ・イニシアティブに所属する Bakker に感謝します。

WinRAR バージョン6.11

新機能・変更点

1. サイズの大きな書庫コメントを有する Gz 書庫に対応しました。従来は、コメントのサイズが 16KB を超える gz 書庫の解凍に失敗していました。

‍2. Gz 書庫の書庫コメントはコメントウィンドウに表示され、"情報を表示"コマ ンドで認識されます。大きなコメントは部分的に表示されます。従来のバージョンでは、Gzip コメントが表示されませんでした。

3. Windows 11 では、「互換性に問題のある名前を許可」 オプションや -oni コマンドラインスイッチがなくても、aux.txt のような拡張子を持つリザーブされたデバイス名がそのまま解凍されます。従来の Windows バージョンとは異なり、このような名前でも通常のファイルとして扱われます。aux などの拡張子のないデバイス名は、Windows のバージョンに関係なく、そのままこれらのオプションを解凍する必要があります。

4. -mes スイッチは、暗号化されたソリッド書庫にファイルを追加する際に、パスワードの入力画面と中止を抑制するために使用することもできます。

5. 安全でないリンクの解凍を防止するための対策が追加されました。

6. 問題の修正:
a) コンソール RAR で暗号化された書庫を解凍する際に、127 文字を超えるパスワードを入力した場合、127 文字を超えたテキストが、その後表示される別のウィンドウでユーザーの入力と誤って認識される可能性がある問題を修正しました。
b) ZIP 書庫からファイルを解凍する際、上書き確認に誤った書庫ファイル日時が表示されることがある問題を修正しました。書庫が別のタイムゾーンで作成され、拡張ファイル時間が含まれている場合に発生していました。これは、解凍時に適切に設定された実際のファイル日時には影響していませんでした。

WinRAR バージョン6.10

新機能・変更点

1. WinRAR は、Zstandardアルゴリズムを使用して .zst および .zipx 書庫の内容を解凍することができるようになりました。

2. Windows 11 のコンテキストメニューに対応しました。

Windows 11 では、各アプリケーションは、トップレベルのコマンドまたはサブメニューを 1 つのみエクスプローラーのコンテキストメニューに追加できるようになりました。

「統合設定」 ダイアログの 「サブメニューにする」 をオンにすると、コンテキストメニューには WinRAR に必要なコマンドをすべて格納したサブメニューが表示されます。

このオプションをオフにすると、書庫の解凍コマンド 1 つ、あるいは通常のファイルの書庫コマンド 1 つのみが表示されます。これらのコマンドは、「統合設定」 ダイアログの 「コンテキストメニュー項目...」 ボタンで選択できます。

3. 「設定/統合」 ダイアログの 「レガシーコンテキストメニュー」 オプションは、WinRAR コマンドが Windows レガシーコンテキストメニューの 「その他のオ プションを表示」、またはサードパーティー製のファイルマネージャーのコンテキストメニューにない場合、Windows 11 で使用することができます。 WinRARのコマンドが既に表示されている場合は、重複を避けるために 「レガ シーコンテキストメニュー」 オプションをオフにしておいてください。

このオプションは Windows 10 以前の OS では利用できません。

4. Windows XP はサポート対象外となりました。サポートされる OS のバージョンは、Windows Vista 以降です。

5. 圧縮ダイアログの 「高度」 タブの 「完了後」 リストに、「閉じる」 オプショ ンが追加されました。圧縮が完了すると、WinRAR のウィンドウを閉じます。

6. 解凍ダイアログの 「オプション」 タブに 「完了後」 リストが追加されました。解凍完了後、コンピュータの電源を切る、あるいは WinRAR を終了するなどの動作を選択することができます。

7. -si スイッチは、stdin から書庫データを読み取るための解凍あるいはテス ト時に、次のように使用できます:

type docs.rar | rar x -si -o+ -pmypwd dummy docs\      

このスイッチでは書庫名は無視されますが、コマンドラインには任意のダミー書庫名を指定する必要があります。

このモードでは、逆方向検索を必要とする操作はできません。
これには、書庫のコメント表示、リカバリーレコードのテスト、クイックオープンインフォメーションの活用、マルチボリューム書庫の処理などが含 まれます。

ユーザーの操作を必要とするプロンプトは許可されません。このようなプロンプトを表示しないようにするには、-o[+|-|r], -p<pwd> または -mes スイッチを使用してください。

8. 新たに追加された -ep4<path> スイッチは、書庫名の先頭にこのパスが存在する場合、圧縮または解凍時にパスの先頭を除外します。パスは、書庫に格納するために既に用意されている名前からドライブレターと先頭のパス区切り文字を除いたものと比較されます。例:

        rar a -ep4texts\books archive c:\texts\books\technical

では、書庫名が "technical" から始まるよう、"text\books" を削除します。

9. 新たに追加された -mes スイッチは、解凍またはテスト時に暗号化されたファイルをスキップします。従来の -p- スイッチに代わるものです。

10. 新たに追加された -op<path> スイッチは、'x' および 'e' 解凍コマンドの 保存先フォルダを設定します。<path_to_extract> コマンドラインパラメータとは異なり、このスイッチは末尾にパス区切り文字がないパスも受け付けます。      

11. 'p' コマンドでファイルを標準出力に出力する場合、情報メッセージはファイルデータと混合しないよう自動的に抑制されます。

12. 「マスクから書庫名を生成」 オプションと -ag スイッチは、'H' の後の最初の 'M' の2 文字だけを分として扱います。従来は、すべての文字が分として扱われていました。

-agHHMM-DDMMYY のように、日付の前にタイムスタンプを挿入することが可能になります。以前のバージョンでは、この 'M' 文字列のすべてが分と扱われていました。
 
13. RAR5 リカバリレコードの最大サイズが、保護されたデータサイズの 1000% に増加されました。RAR5 リカバリボリュームの最大数は、保護された RAR ボリュームの 10 倍となります。
 
以前のバージョンの WinRAR では、リカバリレコードのサイズが 99% を超えると、壊れた書庫を修復するためにリカバリレコードを使用することができ ませんでした。

同様に、以前のバージョンでは、リカバリボリュームの数が RAR ボリュームの数と同じかそれ以上の場合、リカバリボリュームを使用することはできませんでした。

14. 入力されたパスワードが限度の 127 文字を超えて切り捨てられた場合、警告 が表示されるようになりました。従来は、このようなパスワードは警告なく切り捨てられていました。

15. 書庫にリザーブされたデバイス名が含まれる場合は、解凍時にその名前の先 頭にアンダースコア文字が挿入されるようになりました。例えば、aux.txt は _aux.txt と変換されます。これは、そのような名前を 処理できないソフトウェアとの互換性の問題を防ぐために行われます。

この変換は、解凍ダイアログの 「高度」 タブにある 「互換性に問題のある名 前を許可」 オプションや、コマンドラインの -oni スイッチで回避すること ができます。

16. WinRAR は、書庫をテストする前にファイルのキャッシュリセットを試みる ようになりました。

これは、キャッシュされたコピーを読むのではなく、実際にディスクに書き込まれたデータを確認するために役立ちます。

17. ZIP 書庫でも複数の -v<size> スイッチを使用して、異なるボリュームに異なるサイズを指定することができるようになりました。

WinRAR a -v100k -v200k -v300k arcname.zip

従来は、複数の -v<size> スイッチは RAR アーカイブでのみ使用可能でした。

18. サポートされているすべての形式の書庫を解凍する際、それらの書庫に解凍 後のファイルサイズが含まれている場合は、-sl<size> および -sm<size> スイッチを WinRAR.exe のコマンドラインモードで使用することができるようになりました。

従来は、RAR および ZIP 書庫のファイルはサイズでのみフィルタすることが可能でした。

19. WinRAR の 「設定/パス」 ページ、「修復」、「変換」 コマンドや、その他複数 の場所の 「参照」 ボタンを押すと表示されるフォルダ選択ダイアログが、新しくなりました。従来は、よりシンプルな XP スタイルのフォルダ選択ダイアログが表示されていました。

20. 操作終了後にトレイから復元される WinRAR のウィンドウを他のウィンドウ の下に配置し、画面上で進行中のアクティビティの妨げにならないようにしました。

21. 「設定/圧縮」 から表示できる 「ボリュームサイズの定義」 ダイアログのボリュームサイズのリストから 「650MB CD」 を削除し、「2GB ボリューム」 を追加 しました。

22. 「名前の変更」 コマンドは、ファイル名の最後のドットまでの部分を選択す るようになりました。従来は、名前全体を選択していました。

23. 自己解凍書庫のサイズが 4GB を超える場合、圧縮の際この閾値を超えた直後にエラーメッセージが表示されるようになりました。以前は、圧縮完了後にのみこのエラーが表示されていました。

このサイズの実行ファイルは、Windows で起動することができません。
 
24. コマンドラインの -en スイッチはサポートされなくなりました。このスイッチでは、書庫の終端記録がない RAR4 書庫が作成されていました。

書庫の終端記録により、デジタル署名のような外部データをスキップするこ とが可能になります。
 
25. 問題の修正:
a) .rar または .zip 書庫内のファイルを編集する際、デフォルトの圧縮プ ロファイルに 「自己解凍書庫を作成」 オプションが設定されている場合、既存の書庫を更新せずに新しい自己解凍書庫が作成されてしまう問題を修正しました。
b) -oi、-f、-u スイッチや該当の GUI オプションを使用した場合、処理状況が正しく表示されない場合がある問題を修正しました。
c) 「すべての文字テーブルを使用」 オプションが選択された 「ファイルを検索」 コマンドとコマンドライン "it" コマンドが、UTF-16 エンコーディン グの文字列の検索に失敗する問題を修正しました。

WinRAR バージョン6.02

新機能・変更点

1. Ctrl+A キーボード ショートカットを利用して、WinRAR コメント欄のテキストを全選択できるようになりました。

2. ウェブ通知ウィンドウ、ホームページやテーマのリンクには、http でなく https を使用するようになりました。ウェブ通知内での追加チェックも実施されます。これは、悪意のあるウェブ ページがコンピュータ上の既存ファイルを実行するのを防ぐために行われます。このような攻撃は、侵入者がユーザーの DNS レコードを偽装するなどして制御した場合にのみ可能です。また、この攻撃の実施を制限するその他の要因も存在します。この問題を提起してくださった、Igor Sak-Sakovskiy 氏に感謝します。

3. 自己解凍書庫は必要に応じ、オペレーティング システムが提供する詳細なエラー情報を追加行で表示するようになりました。例えば、これまで表示されていた 「ファイルを作成できません」 というメッセージの後に、アクセスが拒否されているため、あるいはファイルが他のプロセスで使用されているためなど、詳細な理由が表示されるようになりました。以前は WinRAR でこのような拡張エラー情報を確認できていましたが、自己解凍書庫では確認できていませんでした。

4. -Idn スイッチは、'v' や 'l' コマンドでも書庫名を非表示するようになりました。これは、書庫の種類や合計の情報のみが必要な場合に便利です。

5. ibck -ri スイッチが同時に使用される場合、WinRAR のプロセスは -ri スイッチで指定された優先度を設定するようになりました。以前のバージョンでは -ibck スイッチがある場合、-ri を無視して優先度を低く設定していました。

6. "ファイル/ドライブ変更" コマンドを使用する際、WinRAR は前のドライブの最後のフォルダを記憶し、後でそのドライブが再び選択される際にそのフォルダを表示するようになりました。

7. RAR5 書庫の不正パスワード警告に、解凍ファイルの名前が含まれるようになりました。これは、異なるパスワードで暗号化されたファイルを含む非ソリッド書庫を解凍する際に役立ちます。

8. 問題の修正:
a) 新たなパスワードを設定後に書庫が WinRAR シェルで開かれ、暗号化されたファイル名で RAR 書庫の変換に成功した後に "書庫を変換" コマンドを実行する際、"指定されたパスワードは正しくありません"という誤ったメッセージが表示される問題を修正しました。
b) コマンド進捗ウィンドウのサイズを大きくした直後に元のサイズに戻した場合、ウィンドウの内容が正しく配置されないことがある問題を修正しました。

WinRAR バージョン6.01

新機能・変更点

1. ZIP 自己解凍モジュールは、Authenticode デジタル署名の開始後に書庫のコメントに格納された自己解凍コマンドが存在する場合、その処理を行いません。これは、署名内に ZIP 書庫が含まれることによる攻撃を回避するためです。 WinRAR 6.01 で既に、このような不正な形式の書庫からコンテンツを解凍することを禁止しました。 この問題を報告してくださった、Mandiant Advantage Labs の Jacob Thompson 氏に感謝します。

2. コンソール RAR で圧縮する際に -idn スイッチが -t または -df と同時に使用される場合、通常はこれらのスイッチを使用する際に表示される "削除 <ファイル名>" または "テスト中 <ファイル名>" メッセージが表示されなくなりました。また、存在しないフォルダへファイルを解凍する場合、-idn はフォルダの新規作成メッセージを表示しません。

3. WinRAR および ZIP、自己解凍モジュールは、Authenticode デジタル署名の開始後に ZIP のセントラル ディレクトリが存在する場合、ZIP 自己解凍書庫の内容を解凍しません。これは、署名内に ZIP 書庫が含まれることによる攻撃を回避するためです。

4. 問題の修正:
a) "書庫を変換" コマンド使用時に、RAR 書庫内の Unicode コメントが正しく変換されない場合がある問題を修正しました。
b) エクスプローラーのコンテキストメニューから 2 つの書庫情報ウィンドウを開く場合、1 つ目のウィンドウの圧縮率のバーに 2 つ目の書庫の値が誤って表示される場合がある問題を修正しました。この問題は、ウィンドウ右側の圧縮率やその他のテキスト詳細には影響せず、左側の縦のバーだけに誤って更新された値が表示される場合がありました;
c) 解凍先のパスとオプション ダイアログで "他の WinRAR が処理中のときは待機 "オプションが有効である場合に、待機中のコマンド進捗ウィンドウに"別の WinRAR が終了するのを待っています" タイトルが表示されない問題を修正しました;
d) 旧バージョンでシンボリックリンクを解凍する際、上書き確認で既存のシンボリックリンクを上書きするよう指定しても上書きされなかった問題を修正しました。

WinRAR バージョン6.00

新機能・変更点

1. 「無視」と「すべて無視」オプションが読み取りエラーのメッセージに追加されました。「無視」を選択すると既に読み取られたファイル部分のみで継続して処理し、「すべて無視」を選択すると次に発生するすべての読み取りエラー部分を無視して継続します。例えば、他のプロセスで一部ロックされたファイルを圧縮する際の読み取りエラーで「無視」を選択すると、読み取れなかった部分よりも前の部分のみが書庫内に保存されます。これにより書庫処理が長い場合にその中断を妨げることができますが、エラーが無視されて圧縮されたファイルは不完全なので、注意が必要です。-y スイッチを使用すると、すべてのファイルに「無視」が既定で適用さ/れます。「再試行」と「終了」オプションも、引き続き読み取りエラーに表示されます。

2. コマンドラインモードで読み取りエラーが発生する場合に、終了コード 12 が返されるようになりました。このコードは、新たな「無視」オプションを含む、読み取りエラーのすべてのオプションに対して返されます。以前は読み取りエラーに対し、より一般的な致命的なエラー 2 が返されていました。

3. 複数の書庫を選択する際、解凍先のオプション ダイアログの「オプション」タブで「書庫の解凍先」オプションを使用して、ファイルの解凍先を特定の解凍先フォルダ、解凍先フォルダの個別のサブフォルダ、書庫フォルダの個別のサブフォルダ、あるいは書庫フォルダに指定することができるようになりました。これは「書庫をサブフォルダに解凍」オプションに代わるもので、複数の書庫が選択された場合にのみ使用できます。

4. 新たな -ad2 スイッチは、ファイルを直接その書庫のフォルダに解凍します。このスイッチは -ad1 と違い、解凍された各書庫に対する個別のサブフォルダを作成しません。

5. 解凍先のパスとオプション ダイアログの「オプション」タブ内、「追加のスイッチ」オプションでは、WinRAR のコマンドラインスイッチを指定できます。WinRAR のグラフィカル インターフェースで、スイッチに対応するオプションがない場合に便利です。 WinRAR のコマンドライン構文に詳しく、指定されたスイッチの目的を明確に理解している場合にのみ、この機能をご利用ください。

6. 「ベンチマーク」コマンドの圧縮パラメータが、32MB 辞書の「標準」方式に変更されました。これらは RAR5 の規定モードに対応し、RAR4 形式向けの 4MB「最高圧縮」方式よりも、最近の WinRAR バージョンの一般的なパフォーマンスを評価することに適しています。最新の「ベンチマーク」結果は、直接旧バージョンと比較することができません。辞書のサイズが 8 倍あるため、新しいパラメータ セットは異なる値 (たいてい低い) を生成します。

7. ソリッドボリュームからファイルの一部を解凍する際、WinRAR は最初のボリュームをスキップし、指定したファイルに近いボリュームから解凍し始め、ソリッドの統計をリセットします。既定では、WinRAR は可能な場合に十分な大きさのソリッドボリュームの最初にソリッドの統計をリセットします。ボリュームセットの途中でファイルの一部を解凍するようなボリュームである場合の処理が、速くなりました。すべての書庫ファイルを解凍する際のパフォーマンスには影響しません。

8. これまでは、最初のボリュームにアクセスできる状態でそれ以外のボリュームから解凍し始めた場合、WinRAR は自動的に最初のボリュームから解凍し始めました。これが、最初のボリュームから指定されたボリュームまでの全ボリュームにアクセスできる場合にのみ機能するよう変更されました。

9. 外部のアプリケーションにより 1 つ以上の書庫ファイルが編集され、引き続きそのアプリケーションにロックされた状態で WinRAR が閉じられようして書庫の保存に失敗する場合に、警告メッセージが表示されるようになりました。警告メッセージには編集されたファイルのリストが含まれ、変更を保存せず直ちに終了するか、WinRAR に戻って編集アプリケーションを閉じるかを選択できます。以前のバージョンではファイルの編集中に類似する警告メッセージが表示されましたが、WinRAR 終了時には再表示されませんでした。

10. 解凍先のパスとオプション ダイアログ内、「書庫の削除」の「ゴミ箱に移動」オプションでは、削除された書庫を完全に削除せず、ゴミ箱に移動されるようになりました。

11. 「オプション」タブの新たな「履歴をクリア...」コマンドは、「ファイル」タブで最近開いた書庫の名前を削除し、ダイアログで過去に入力された値をドロップダウンリストからクリアします。これらの値には、新規作成ダイアログの書庫名や、解凍ダイアログの解凍先パスが含まれます。

12. 解凍ダイアログ内、「高度」タブの「ファイルタイムスタンプ」オプションが、7z 書庫の場合にも表示されるようになりました。これらの書庫では、解凍時に更新日時に加え、作成日時と最終アクセス日時も表示されます。

13. 「設定/統合/コンテキストメニュー項目...」ダイアログに 、「「新規」サブメニュー項目」オプションが追加されました。このオプションを使用して、Windows の「新規作成」コンテキストメニューから「WinRAR 書庫」および「WinRAR ZIP 書庫」を削除することができます。これらのオプションによる変更は、「コンテキストメニュー項目」、およびその親メニューである「設定」ダイアログで「OK」を押下した後に適用されます。

14. プログラムを最大、最小、あるいは非表示ウィンドウで実行するように、、、および コマンドを、自己解凍セットアップコマンドのプログラム名の前に挿入できるようになりました。 例: Setup=setup.exe

15. 自己解凍モジュール向けに、追加の高解像度ロゴを指定できるようになりました。この場合、自己解凍モジュールはロゴを高 DPI の Windows モードで表示し標準のロゴをサイズ変更するよりも見やすくなります。「高度な自己解凍オプション」の「高解像度の自己解凍ロゴ」でこのロゴを指定できます。コマンドラインモードでは、2 つ目の -iimg スイッチを追加することで高解像度のロゴを設定できます。推奨される高解像度ロゴの PNG ファイル サイズは、186 x 604 ピクセルです。

16. WinRAR シェルで開かれている書庫が、他のプログラムにより削除あるいは移動された場合、ウィンドウ タイトルの書庫名の前に「アクセス不可」と表示されるようになりました。ウィンドウのキャプション、およびタスクバーのボタンもフラッシュします。

17. 「レポートを作成」ダイアログの「合計の情報」オプションが、「ヘッダーと合計」に変更されました。これにより、リストされたファイルと書庫の合計の情報にレポート列のヘッダーが追加されます。

18. 複数のモニターが設置されたシステムで圧縮処理が Windows のコンテキストメニューから開始される場合、WinRAR の処理進捗とダイアログはコンテキストメニューが表示されたモニターを使用します。これまでのバージョンで提供されていた複数のモニターシステム環境下でのマウス操作のコマンドでのシェル拡張に対する基本的なサポートが、キーボードで開始された操作や、書庫にファイルをドロップする際にも提供されるようになりました。

19. 新たな -imon<数字> スイッチでは、WinRAR の処理進捗とダイアログを表示するモニターをコマンドラインモードで選択することができます。 -imon1 を第一モニター、 -imon2 を第二モニターの選択に使用できます。例えば、"WinRAR x -imon2 arcname" では解凍が第二モニター上で開始されます。これはコマンドラインモードでのみ動作し、WinRAR のグラフィカル インターフェースやコンソール RAR には影響しません。

20. -idn スイッチは、コンソール RAR の圧縮、解凍、その他のコマンドで出力された書庫名を非表示にします。その他のメッセージや合計パーセンテージには影響しません。このスイッチを使用することで、多数の小さなファイルを圧縮あるいは解凍する際の、視覚的な雑然さやコンソールの出力オーバーヘッドを削減できます。パーセンテージ インジケータでエラーメッセージ最後の文字を上書きするなどマイナーな視覚効果も -idn で設定可能です。

21. コンソール RAR の -id[c,d,p,q] メッセージ コントロール オプションとの統一性を保ち、新たな -imon スイッチとの名前の重複を避けるため、以前の "-im - show more information」 スイッチが、"-idv - display verbose output"に変更されました。WinRAR は引き続き -im と -idv を両方とも認識しますが、将来的に -im はサポートされなくなる可能性があります。

22. 任意で %arcname% 環境変数を圧縮プロファイル名に追加できるようになりました。これらの環境変数は、実際の書庫名に置き換えられます。「コンテキストメニューに追加」プロファイル オプションの使用時に便利な場合があります。例えば、ZIP 圧縮プロファイルを作成してその名前を「Add to %arcname%」と設定することで、実際の ZIP 書庫名をコンテキストメニューに表示することができます。

23. Ctrl+C および Ctrl+Ins キーボード ショートカットを利用して、「診断メッセージ」ウィンドウのコンテンツをクリップボードにコピーできるようになりました。

24. 長いテキストがカットされる前に、トレイアイコンのヒントにより多くのテキストが表示されるようになりました。また、これらの文字列は中間でカットされるため、コマンドタイプと完了パーセンテージは引き続き表示されます。

25. クリーンインストールの場合で旧バージョンの圧縮プロファイルが存在しない場合、新たに作成される定義済みの圧縮プロファイルの「圧縮しないで格納するファイル」フィールドは、以下のものに設定されます: *.rar *.zip *.cab *.7z *.ace *.arj *.bz2 *.gz *.lha *.lzh *.taz *.tgz *.xz *.txz この圧縮プロファイルのフィールドの値は後ほど変更し、保存できます。以前のバージョンではクリーンインストールの場合、この値は空白に設定されていました。

26. 解凍ダイアログの解凍先パスの履歴は、「フォルダ」や「フォルダ\」などのパスを同じパスとして扱い、「フォルダ」のみ表示します。以前はこのような場合、履歴に両方のエントリーが表示されていました。

27. 「Itanium 実行形式圧縮を有効化」GUI オプション、および -mci コマンドライン スイッチが、削除されました。最適化された Itanium 実行形式の圧縮はサポートされません。WinRAR は引き続き、Itanium 実行形式圧縮を使用する既存の書庫を解凍することができます。

28. 問題の修正:
a) WinRAR ファイルリストで複数の書庫を選択した状態で "Lock"、"Comment" および "Protect" コマンドが適用できなかった問題を修正しました。
b) 書庫のコメントに "Setup" および "SetupCode" コマンドが含まれ、"TempMode" コマンドが含まれておらず、セットアップ プログラムが 8 分よりも長く Windows 10 上で実行されている場合に、解凍が完了しても自己解凍書庫プロセスが終了しない問題を修正しました。
c) プロファイル名に引用符が使用された圧縮プロファイルが、エクスプローラーのコンテキストメニューから実行できない問題を修正しました。

WinRAR バージョン5.91

新機能・変更点

1. 画面全体に表示されていたダイアログが、WinRAR 5.80 と同様に画面の中央に表示されるようになりました。

2. 外部ソフトウェアにより作成された書庫ファイルを編集する場合、エディタが引き続き必要とする可能性のある一時ファイルなどへの影響を低減させる対策を強化しました。

3. これまでは「情報」コマンドでのみ表示されていた ZIP 圧縮、および LZMA や AES などの暗号化アルゴリズムの情報が、Windows エクスプローラーのプロパティで「書庫」タブにも追加表示されるようになりました。

4. これまでは「不明」と表示されていた LZH 書庫の「MS DOS」と「Unix」ホスト OS が、「情報」コマンドに表示されるようになりました。

5. 外部エディタで作成されたファイルについて、「ファイルの変更を無視」が設定されていないファイルが同時に作成あるいは変更された場合、このオプション設定にかかわらずファイルが書庫に追加されていましたが、「ファイルの変更を無視」が設定されているファイルは追加されなくなりました。

6. 問題の修正:
a) Unix の LZH 書庫内で、ファイル名が空白に表示される問題を修正しました。
b) ひとつのセットで最大 999 個までしか 7z ボリュームを処理できない問題を修正しました。
c) 「WinRAR をシェルに統合する」オプションを変更後に「ユーザー アカウント制御」画面をキャンセルした場合、実際には変更されていないこのオプションが、「設定」画面上では変更されて表示される問題を修正しました。
d) 旧バージョンの WinRAR が存在しない状態でインストール後、最初に起動する際にメイン画面が小さく表示される問題を修正しました。
e) 外部ソフトウェアにより作成された書庫ファイルの編集を Windows 10 バージョン 2004 環境下で編集する場合に、WinRAR が反応しなくなる問題を修正しました。

WinRAR バージョン5.90

新機能・変更点

1. 16 コア以上の CPU で RAR の圧縮速度が向上しました。

2. 「最速」の圧縮方式 (-m1 コマンドラインと同等)では、RAR5 書庫の作成時、圧縮率の高いデータタイプの圧縮率がより高くなります。

3. 利用するスレッドの最大数が 32 から 64 に増えました。コマンドライン -mt スイッチでは 1 から 64 までに値が指定できます。

4. WinRAR 設定「全般」タブの「マルチスレッド処理」オプションを「スレッド数」入力欄に変更し、CPU スレッドの数を指定できるようにしました。 値は 1 から利用可能な論理プロセッサの最大数までの間で指定可能です。

5. WinRAR で書庫コンテンツ表示の際にフォルダーの圧縮前(「サイズ」)と圧縮後(「格納」)のサイズが表示できるようになりました。

6. 「フォルダ数」欄が WinRAR の「情報」コマンドで表示される書庫パラメータのリストに追加されました。 Windows エクスプローラーのプロパティで「書庫」タブにも同欄が追加されます。

7. 書庫内容の読み込みに時間がかかる場合は、進捗バーと「キャンセル」ボタンを含むウィンドウが表示されます。 これは、.tar.gz や tar.bz2 など、サイズの大きな TAR ベースの書庫など、コンテンツへのアクセスが遅い書庫形式で便利です。

8. 新規書庫作成および解凍進捗ウィンドウ、また他の一部コマンドの進捗ウィンドウはサイズ変更が可能になりました。

9. リカバリレコードを持ち、データシフトのない RAR5 書庫の「修復」処理の速度が改善されました。 WinRAR 5.80 で落ちた処理速度が元のレベルまで改善しています。

10. 暗号化されたファイル名を持つ RAR5 書庫のリカバリレコードベースの修復を実行する際、パスワードの入力を求めないようになりました。このコマンドはパスワードを入力しなくても実行可能です。

11. 「書庫を変換」コマンドで変換された書庫用のフォルダーが存在しない場合、WinRARはそれを作成しようとします。以前のバージョンでは存在しないフォルダーに変換された書庫を作成しようとして失敗していました。

12. オプションのヘッダーチェックサムフィールドを持つ GZIP 書庫の解凍に対応しました。

13. 問題の修正:
a) 「修復」コマンドは、有効なリカバリレコードを持つ書庫を処理する際、「リカバリレコードが破損しています」というメッセージを誤って表示する場合があった問題を修正しました。このメッセージが出ても修復操作を妨げることはありませんでした。
b) 既定の圧縮プロファイルでクイックオープンインフォメーションオプションが「追加しない」に設定されていて、このプロファイルがコマンドまたはダイアログによって読み込まれた場合、RAR 書庫のコンテンツを参照するときに WinRAR がクイックオープンインフォメーションを無視する場合があった問題を修正しました。例えば、新規作成やパスワードダイアログを開いた後にこの問題が発生していました。
c) 「コピー」のショートカットキー、Ctrl + C が書庫のコメントウィンドウで動作しなかった問題を修正しました。
d) 「ファイルごとに別の書庫にする」および「サブフォルダ内の書庫」オプションが設定されている場合、WinRAR は書庫名欄で指定された宛先パスを無視していた問題を修正しました。

WinRAR バージョン5.80

新機能・変更点

1. 新規書庫作成ダイアログの「タイムスタンプ」タブに追加した「ソースファイルの最終アクセス日時を保持」オプションを有効にすると、圧縮するファイルのオリジナルの最終アクセス日時を保持できます。

2. 圧縮するファイルのオリジナルの最終アクセス日時を保持するには、コマンドライン -tsp スイッチも利用できます。次の例のように他の -ts スイッチと組み合わせることも可能です: rar a -tsc -tsp arcname files

3. 同じ -ts スイッチで複数の修飾子を組み合わせて利用することができます。例えば、 -tsc -tsa -tsp の代わりに -tscap を使えます。

4. WinRAR は rar.ini テキストファイルからコマンドラインスイッチの既定値を読み込むことができます。 rar.ini は WinRAR.exe の場所と同じか %APPDATA%\WinRAR フォルダに保存できます。rar.ini には次のフォーマットで文字列を指定します。
switches==<任意の RAR スイッチ スペースで区切り>
switches_<コマンド>=<任意の RAR スイッチスペースで区切り>
最初のはすべてにスイッチを適用し、2番目のは個々のコマンドに適用します。
switches=-m5 -s
switches_x=-o+
rar.ini で指定されたスイッチの大部分は、 コマンドラインモード でのみ使用されます。一部のスイッチはシェルでもコマンドラインモードでも利用可能です。以前のバージョンでは、この rar.ini のフォーマットはコンソール RAR でのみサポートされていました。

5. コマンドライン -agf スイッチは、-ag スイッチの既定のフォーマット文字列を指定します。スイッチ は rar.ini 設定ファイルまたは RAR 環境変数 に配置された場合にのみ実際的な値を持ちます。例えば、 RAR 環境変数を -agfYYYY-MMM-DD に設定した場合、YYYY-MMM-DD のパラメータなしで -ag スイッチを使用できます。

6. スイッチ -ed および -e+d は、RAR と書庫オペレーティングシステムの任意の組み合わせの書庫処理コマンドで使用できます。古いバージョンの RAR for Windows は、これらのスイッチを Unix RAR 書庫に使用できず、また、RAR for Unix もこれらを Windows RAR 書庫 に使用できませんでした。

7. 以前のバージョンでは、「テスト」コマンドは、圧縮された NTFS代替データストリームの整合性チェックに失敗し、ストリームのサイズが 16MB を越えると「データヘッダの形式が不明です」 のエラーが発生していました。本バージョンではこのような制限はありません。

8. マルチコア CPU 使用時に、サイズの大きい NTFS 代替データストリームの書庫作成速度が向上しました。

9. 「検索」コマンド:
a) 検索結果ダイアログから暗号化されたファイルを直接解凍する際、すべてのファイルが同じ書庫内に存在していても、ファイル毎にパスワードを確認していましたが、本バージョンではパスワードは書庫につき 1 度だけ確認するようになりました。
b) Ctrl+A ショートカットで「検索結果」内のすべてのファイルを選択するようになりました。

10. 書庫コメントウィンドウ:

a) 以前のバージョンでは、コメントウィンドウにキーボードにキーボード フォーカスがある場合、Ctrl + W ショートカットで WinRAR を閉じることができませんでした。本バージョンでは Ctrl + W でコメントをウィンドウを閉じることができます。

b) ANSI エスケープシーケンスを持つコメントにもマウスホイールがサポートされるようになりました。

c) コメントの最終行に ANSI エスケープシーケンスを持つ長めのコメントが、最下部からスクロールしても一部しか見えない問題がありましたが、本バージョンでは解決しています。

11. 7z 書庫のファイルパスの最大使用可能文字数が 2048 まで増えました。RAR と ZIP 形式ではこのような長いパスに対応していましたが、7z は以前のバージョンでは、最大 260 文字でした。

12. 書庫名やファイル名が長過ぎて新規作成や解凍の処理ウィンドウに表示し切れない場合、以前のバージョンでは、名前の最後の部分をカットして表示していたため、ファイルの拡張子が判別できませんでした。本バージョンでは名前の中央部分をカットし、ファイル名の先頭と最後の拡張子が判別できるようになりました。

13. 圧縮するために選択されたファイルの名前が拡張子しか違わない場合、作成する書庫名はその名前の部分を元にした名前を提案します。例えば、Readme.txt と Readme.doc が選択されている場合、新規作成ダイアログでは、Readme.rar という名前を提案します。以前のバージョンでは、選択されたファイルが存在する親フォルダの名前をベースに書庫名が生成されていました。

14. .tar 書庫内の symlink と hardlink レコードは「種類」列にそれぞれ「Symlink」「Hardlink」と表示されます。以前のバージョンでは、.rar 書庫でしか、そのようなレコードについて正しい種類を表示できませんでした。

15. サイズの大きな書庫からのファイルのコピー&ペーストは、解凍処理に時間がかかると失敗することがありました。本バージョンではそのような書庫からもコピー&ペーストが可能になりました。ただし、解凍は「貼り付け」コマンドの実行時ではなく、「コピー」コマンドを実行した段階ですでに開始します。

16. RAR5 ボリュームに似て、RAR4 フォーマットのリカバリボリュームは、対応する RAR ボリュームと同じ幅のボリューム番号フィールドを使用します。以前のバージョンの WinRAR では、 arc.part01.rar と arc.part1.rev を RAR4 フォーマットで作成する場合がありましたが、本バージョンではどちらのボリュームも 「part01」を使用します。

17. 「設定/ファイルリスト」 ダイアログの「フォントの変更」ボタンで、フォルダツリーパネルのフォントも変更するようになりました。以前のバージョンではファイルリストのフォントのみ変更していました。

18. 「ファイルを検索」およびコマンドラインモード、「i」コマンド:
a) すべての文字テーブルを使用」オプションまたは「i」コマンドの「t」修飾子を使用する場合、既にサポートされているANSI、OEM、および UTF-16 エンコーディングに加えて、WinRAR は UTF-8 ファイル内の指定された文字列も検索します。
b) Unicode 文字列の対応が改善しました。
c) パフォーマンス面で、特に大文字小文字の区別のある検索の速度が向上しました。
d) 16進検索出力には、見つかった一致のテキストと16進表現の両方が含まれます。

19. tar.bz2, tar.gz, tar.lz, tar.xz, tar.z 書庫の解凍時にファイル毎とトータルでの処理状況が表示されるようになりました。以前のバージョンでは tar.bz2, tar.gz および tar.z の解凍時はトータルの処理状況しか表示されませんでした。また、 tar.lz および tar.xz ファイルでは一切の処理状況が表示されませんでした。

20. 「ファイルリスト / ファイル / 正確なサイズ」オプションも WinRAR ステータスバーでファイルサイズ フォーマットを変更します。

21. 問題の修正:
a) 新規作成ダイアログで書庫名に存在しないパスが指定された場合、WinRAR はそのパスを作成するよう提案します。以前のバージョンでは、現在表示されているフォルダではなく WinRAR スタートアップフォルダにそのパスを作成していました。
b) CPUID EAX=7 コマンドに対応していない CPU の PC で、RAR5 フォーマットにリカバリレコードを追加すると WinRAR がクラッシュし、ランダムなデータを返す場合があった問題を修正しました。該当するのは 2000 年代初期に製造された一部の CPU です。
c) WinRAR で、Windows シェルでマウスの右ボタンでファイルをドラッグし、別のフォルダーにドロップし、コンテキストメニューで「書庫に圧縮...」を選択し、「ファイルごとに別の書庫にする」オプションを有効にすると、書庫の作成に失敗していた問題を修正しました。
d)「winrar r * .zip」コマンドで、すべての書庫に 1.zip、2.zip などの数値名があり、かつ書庫の先頭に署名がない場合、セットの最初の ZIP 書庫しか修復しなかった問題を修正しました。
e) RAR 1.50 で作成された書庫からフォルダレコードの解凍に失敗していた問題を修正しました。
f) WinRAR が、一部の圧縮最適化ツールで作成された有効な .gz 書庫の解凍に失敗し、エラーを出すことが稀にあった問題を修正しました。
g) 高 DPI モードでトレイアイコンのプログレスバーが 100% に達しない問題を修正しました。
h) フォルダレコードがフォルダコンテンツの後に書庫に保存されている場合、書庫フォルダの作成日時および最終アクセス時刻が表示されなかった問題を修正しました。
i) ヘッダーが暗号化された 7-Zip 書庫で、「書庫を変換」コマンドの「暗号化された書庫をスキップ」オプションが動作しなかった問題を修正しました。

WinRAR バージョン5.71

新機能・変更点

1. 「書庫を変換」コマンド:
a) Windows 10 で大量の小さな書庫を処理する際のパフォーマンスが向上しました。
b) ZIP 形式に変換する際、大量のメモリ消費につながる可能性のあったメモリリークを修正しました。

2. 破損している ZIP 書庫の処理:
a) 「修復」コマンドは、ローカルヘッダサイズが無効に見える場合、ローカルファイルヘッダに格納されているファイルサイズおよび格納サイズをセントラルディレクトリからのサイズに置き換えます。
b) ファイルの解凍は ZIP ヘッダに格納されたファイルサイズで停止し、実際にそれ以上のデータが解凍できる場合でも解凍しません。これは、ハードディスク領域の予期せぬ使用を避けるためです。

3. Ctrl+C で RAR の 「l」 コマンドを素早く中止できるようになりました。以前のバージョンではコマンド停止までに数秒かかる場合がありました。

4. 問題の修正:
a) GUI シェルである種の書庫コメントを表示しようとすると WinRAR がクラッシュし、サービス拒否が発生する場合があった問題を修正しました。
b) 「書庫名を保存」および「コンテキストメニューに追加」オプションが圧縮プロファイルのパラメータに設定され、プロファイルがエクスプローラのコンテキストメニューから呼び出された場合、WinRAR がプロファイルに保存された名前でなく、自動的に生成された書庫名を提案していた問題を修正しました。
c) WinRAR で、システムエラーメッセージを表示する「診断メッセージ」ウィンドウの「書庫」列に不要な丸カッコを表示していた問題を修正しました。
d) 「<フォルダ\\> に解凍」エクスプローラコンテキストメニューコマンドが、ZIP 書庫の解凍に失敗する場合があった問題を修正しました。 この問題は、.zip 拡張子の前に数字を含んだファイル名で、最初のファイルレコードの前に任意のデータが存在し、「解凍先パスから重複したフォルダを除去」オプションが有効の場合に発生していました。
e) 「RAR x -x arcname」コマンドで、特定のマスクに一致するファイルの親フォルダも解凍時に除外されていた問題を修正しました。
f) フォルダ名が「検索するファイル名」マスクに一致した場合、「検索」コマンドが、「カレントフォルダ」検索領域の内容に現在のフォルダ自身の名前を追加で返していた問題を修正しました。
g)「ファイル内を検索」と「書庫内を検索」の両方が有効になっている場合、書庫内を検索した後、「検索」コマンドが「検索するファイル名」マスクに対して書庫名自体と一致しなかった問題を修正しました。そのため* .rarのようなマスクの書庫名は表示されず、このマスクを書庫内のファイルにのみ適用していました。
h) 書庫内から直接実行ファイルを実行すると、WinRAR 5.70 は解凍されたファイルを含む一時フォルダをカレントフォルダとして設定しませんでした。 そのため、実行ファイルがカレントフォルダ内にある書庫内の他のフォルダにアクセスしようとしても失敗する場合がありました。
i) Windows 10 で内部ビューアで開かれた書庫ファイルを閉じた後、数秒間 WinRAR にアクセスできなくなる場合があった問題を修正しました。
j) 「フルパスを格納」オプションがついた ZIP 書庫のサブフォルダにファイルをドラッグすると、サブフォルダ名が繰り返された不正なパス名を生成していた問題を修正しました。Zip 書庫に -ap -ep2 スイッチを付けてファイルを追加すると同じ不正なパス名が生成されていました。

WinRAR バージョン5.70

新機能・変更点

1. 書庫作成ダイアログの「タイムスタンプ」タブ > 「処理するファイル」オプションに、更新日時や作成日時、アクセス日時で指定可能な選択肢を追加しました。以前は更新日時でしか指定できませんでした。

2. コマンドライン -ta、-tb、-tn、-to スイチでスイッチ名の後に 'm'、 'c' および 'a' の修飾子が利用できるようになりました。以前のバージョンで利用可能だった更新日時に加えて、作成日時とアクセス日時での条件指定が可能です。
これらのスイッチは、指定したすべての時間に同じ日付を設定するための複数の修飾子を含めることができます。 例えば、-tamc20190215 では 2019年2月15日以降に編集かつ作成されたファイルを処理します。
新しい修飾子「o」を追加し、 AND と OR の切り替えが可能になりました。-tamco20190215 では 2019年2月15日以降に編集または作成されたファイルを処理します。 同一コマンドライン内で異なる日付のフィルタリングスイッチを指定できるようになりました: -taco20190201 -tbmo20190210
-ta および -tn スイッチは、指定された期間、日時と完全に一致するファイルを含みます。 -tb および -to スイッチは、指定された期間、日時と完全に一致するファイルを含みません。

3. WinRAR ファイルリストに作成日時とアクセス日時を表示できるようになりました。
既定では作成日時とアクセス日時の列は非表示になっています。 「ファイルリストの列を選択」ダイアログで表示を切り替えることができます。 このダイアログは、WinRAR の設定ダイアログで「ファイルリスト / ファイル / 列...」ボタンをクリックすると表示されます。

4. 「書庫に二重拡張子を設定する」および「サブフォルダ内の書庫」オプションを書庫作成ダイアログの「ファイル」タブ > 「ファイルごとに別の書庫にする」オプションに追加しました。
「書庫に二重拡張子を設定する」オプションでは、書庫名を filename.ext.rar にするか filename.rar にするかを切り替えます。
「サブフォルダ内に書庫を作成する」オプションを有効にすると、サブフォルダ内の個々のファイルについて別個に書庫を作成し、元のサブフォルダ内に保存します。

5. 新しく追加した -ad1 スイッチを 'rar x -r -ad1 arc\*.rar' のように使用すると、複数の書庫を再帰的に解凍することができます。 各書庫から解凍されたファイルを個別のフォルダ内に保存しますが、以前からある -ad スイッチとは異なり、そのようなフォルダを各書庫フォルダ内に作成します。

6. Windows エクスプローラーの「検索結果」で見つかった、異なるフォルダーに存在する複数の書庫に対して、コンテキストメニューの「書庫ごとにサブフォルダに解凍」を適用した場合、解凍されたファイルが保存されたサブフォルダーは各書庫フォルダー内に作成されます。 以前のバージョンでは、右クリックされた書庫のほうのフォルダ内にすべて作成されていました。

7. WinRAR 設定ダイアログ の「ファイルリスト / リストスタイル / チェックボックス」オプションを有効にすると、ファイルリストの項目をチェックボックスで選択できるようになりました。

8. WinRAR 設定ダイアログに「ファイルリスト / ファイル / 正確なサイズ」オプションを追加しました。
このオプションが有効の場合、ファイルサイズは常にバイト単位で表示されます。 このオプションが無効の場合、端数は切り上げて KB や MB 単位で表示されます。 サイズの小さいファイルはそれでもバイト単位で表示されます。

9. 複数のコンソール RAR が -ioff スイッチを仕様して開始されている場合、最後に終了したコピーによって PC が終了されます。 以前は最初のコピーが終了した時点で処理されていました。

10. .Iso ファイルの読み込みおよび書き込みバッファサイズを増加しました。ネットワークドライブ上などに存在する場合など、一部の環境での .iso 解凍パフォーマンスが向上します。

11. 解凍ダイアログで「書庫の削除」が volname.part# 形式の一組の RAR および REV ボリュームに適用された場合、WinRAR は REV ボリュームも削除するよう変更しました。 以前は RAR ボリュームのみが削除され REV ファイルはそのまま残っていました。

12. 解凍ダイアログで「書庫の削除」が .zip.001、.zip.002、.zip.003 拡張子を持つ一組の ZIP ボリュームに適用された場合、WinRAR はすべての ZIP ボリュームを削除するよう変更しました。 以前はこのように名前付けされた場合、 .zip.001 ボリュームのみ削除していました。

13. エクスプローラーのコンテキストメニューの「”書庫名” に解凍」コマンドを使って書庫名.rar を解凍する際、同じ書庫名のファイルがすでに存在している場合、WinRAR シェル拡張は代わりに「”書庫名~1” に解凍」コマンドを表示します。 以前は、すでに存在するファイルと同名のフォルダを作成しようとして失敗していました。

14. エクスプローラーのコンテテキストメニューから .lnk 拡張子を持つショートカットファイルを圧縮する場合、.lnk ファイル自身を書庫に追加するように変更しました。 以前は、.lnk ファイルでなく、リンク先のターゲットファイルを書庫に追加していました。

15. Windows では 4 GB を超える実行ファイルは許可されないため、 WinRAR でも 4 GB を超える RAR 自己解凍ファイルを作成しようとした場合はすぐにエラーを出すように変更しました。 以前の WinRAR では最初の RAR ボリュームを作成した後でないとエラーを出していませんでした。

16. 7Z マルチボリューム書庫の解凍時に全体の進捗が表示されるように変更しました。 7Z 書庫の解凍進捗の正確性が向上しました。

17. 「検索」コマンドの「ディスクとフォルダ」ドロップダウンリストを「検索範囲」に名称変更しました。 既存の選択肢に加えて、「選択された項目」オプションを新たに追加し、WinRAR ファイルリストで選択されたファイルとフォルダに検索を限定できるようになりました。

18. 「検索」コマンドがステータスバーに見つかった項目数を表示するように変更しました。

19. 書庫名が長い場合、メッセージの視認性を向上するため、「診断メッセージ」ウィンドウで書庫名を別の列に表示するよう変更しました。

20. コマンドライン WinRAR モードの -isnd[-] スイッチで WinRAR 設定の「サウンドを鳴らす」オプションの上書きが可能になりました。 -isnd でサウンド通知を有効に、 -isnd- で無効にします。

21. Check Point Software Technologies の Nadav Grossman 氏から UNACEV2.DLL ライブラリの脆弱性についてお教えいただきました。 この脆弱性は ACE 書庫の解凍時に解凍先フォルダの内外に任意のフォルダとファイルを作成することを可能にしています。
WinRAR はこのサードパーティ製ライブラリを ACE 書庫の解凍に使用していました。 UNACEV2.DLL は 2005 年から更新されておらず、またソースコードを入手することもできません。 したがって WinRAR ユーザーの安全性を確保するため ACE 書庫をサポート対象から外しました。
この問題を報告していただいた Check Point Software Technologies に感謝申し上げます。

22. 問題の修正:
a) コンソール RAR で RAR 書庫内のファイルを -o スイッチを使用して更新する場合、上書き確認時に元ファイルと圧縮ファイルのファイルサイズと時間を取り違える問題を修正しました。
b) 32-bit アプリケーションから 64-bit WinRAR ウィンドウにファイルをドラッグできなかった問題を修正しました。
c) WinRAR の Shift + Del コマンドをフォルダーに適用すると、一部のサブフォルダーの削除に失敗した問題を修正しました。このコマンドはファイルをごみ箱に移すのではなくファイルやフォルダーを完全に削除します。
d) TAR ツールで --absolute-names オプションを使って作成された書庫のように、書庫内のパス名が、パスセパレータで始まった場合、フォルダツリーパネルがフォルダを変更できなかった問題を修正しました。
e) 自己解凍コメントで相対 "Path=.\somefolder" が指定され、自己解凍書庫が解凍時に特権の昇格が必要な場合、 'somefolder’ でなく、'somefolder\somefolder’ が作成されていた問題を修正しました。
f) 既存の RAR4 ボリュームを更新するコマンドはボリューム番号フィールドを 1 にリセットします。 解凍には影響ありませんでしたが、そのような場合、以前は WinRAR は間違ったボリューム番号を表示していました。
g) 破損した RAR ファイルからコメントを読み込む際にクラッシュした問題を修正しました。
h) 「検索」コマンド「検索結果」ウィンドウのツールバーでアイコンサイズが正しく調整されていなかった問題を修正しました。

WinRAR バージョン5.61

新機能・変更点

1. ユーザーが最初のボリュームではない RAR ボリュームから解凍を開始しても、最初のボリュームが存在し、すべてのファイルが正常に解凍されれば、「書庫の削除」 解凍オプションはすべてのボリュームを削除します。 以前のバージョンでは、WinRAR が最初のボリュームを確認でき、ボリュームセットを最初から処理した場合でも「書庫の削除」オプションは無視されていました。

2. ファイル名が暗号化されている書庫は、エクスプローラのファイルのプロパティの「書庫」タブで圧縮率のバーが表示されません。 WinRAR はそのような書庫の圧縮率を正確に計算することができません。以前のバージョンでは 0% と表示していました。

3. 問題の修正:
a) 暗号化されたファイル名を含む RAR5 書庫を開こうとした際に、 Ctrl+P で誤ったパスワードが設定された場合、「指定したパスワードは正しくありません」のメッセージが延々と表示された問題を修正しました。
b) パスワードダイアログのメモリ管理のバグで、すでに開放されたメモリにアクセスし、それによってクラッシュを引き起こす場合があった問題を修正しました。 この問題はセキュリティのリスクにも関連する場合がありました。
c) 破損した RAR、 ACE および LZH 書庫でクラッシュする問題を修正しました。 この問題はセキュリティのリスクにも関連する場合がありました。
d) WinRAR 起動中に、他のアプリケーションのメニューバー表示がちらつく場合があった問題を修正しました。
e) WinRAR の「検索」コマンドが、CAB 書庫内を検索する際、「検索するファイル名」マスクを無視して書庫内のすべてのファイルに対して「検索する文字列」を一致させていた問題を修正しました。
f) 自己解凍モジュールの 「ライセンス」コマンドがライセンスウィンドウのタイトルを変更しなかった問題を修正しました。
g) WinRAR 設定の 「スタートアップフォルダ」の最後にバックスラッシュが含まれる場合、WinRAR は最初の 「上へ」コマンドを無視していた問題を修正しました。

WinRAR バージョン5.60

新機能・変更点

WinRAR グラフィクをアップデートしました。

ご協力いただいた http://weirdsgn.com および http://icondesignlab.com のデザイナー様に感謝申し上げます。 WinRAR は http://weirdsgn.com の Aditya Nugraha Putra 氏にご提供いただいた新しいアイコンセットを使用しています。

旧バージョンの WinRAR アイコンはインターフェイステーマとして以下の場所から入手いただけます:
https://rarlab.com/themes/WinRAR_Classic_48x36.theme.rar

2. リカバリーレコードで保護された RAR5 書庫の復元のため「修復」コマンドの効率が向上しました。本バージョンアップから、複数のリカバリデータ保護された書庫から取られたデータを含むシャッフルされたデータとして無制限のサイズの削除および挿入を検出し、任意の順序で単一のファイルにマージすることができます。

3. 「完了後 PC の電源を切る」オプションを 「完了後」ドロップダウンリストに変更し、書庫作成の完了後に PC の電源を切るだけでなく、休止やスリープの動作を実行可能になりました。

4. 処理の完了後に -ioff または -ioff1 コマンドラインスイッチで PC の電源を切り、 -ioff2 で休止状態に、 -ioff3 でスリープに移行することが可能です。

5. -z スイッチで指定されたコメントファイルのエンコードが -sc スイッチで定義されていない場合、BOM (バイトオーダーマーク) とデータ有効性テストに基づき、 UTF-8、 UTF-16LE および UTF-16BE エンコードを検出します。

6. WinRAR は ANSI、OEM および UTF-8 の ZIP 書庫コメントのエンコード方式を自動的に検出しようと試みます。

7. 「設定」画面 > 「ビューア」タブの「内部ビューア / DOS エンコーディングを使用」オプション を「内部ビューア / 自動検出エンコード」 に変更しました。「自動検出エンコード」が有効の場合、内部ビューアがANSI (Windows)、OEM (DOS)、 UTF-8 および UTF-16 エンコード方式を検出しようと試みます。

8. Windows Explorer で 1 つの書庫を右クリックした場合、通常コンテキストメニューには解凍コマンドしか含まれません。設定/統合/コンテキストメニュー項目画面の「圧縮する項目を常に表示」オプションで指定 (複数の場合はスペースで区切り) することにより、指定したファイルタイプは書庫と認識された場合でも常に圧縮コマンドも表示されます。すべての書庫に対して、圧縮コマンドも解凍コマンドも表示したい場合は 「*」を指定してください。

9. 自己解凍モジュール 「SetupCode」コマンドはオプションで整数値のパラメータを受け付け、セットアッププログラムと自己解凍エラーコードのマッピングを制御可能となります。「高度な自己解凍オプション / セットアップ」ダイアログで「終了コード調整」オプションからも利用可能です。

10. 詳細情報を表示する新しい WinRAR コマンドライン -im スイッチを追加しました。「t」コマンドと併用して書庫テストの結果が成功の場合にメッセージを出すことも可能です。このスイッチを使用しない場合、「t」 コマンドはエラーがなければ何も出さずに終了します。
このスイッチは WinRAR.exe にのみ適用され、コンソール RAR.exe では無視されます。

11. ZIP 書庫で暗号化されたファイルを解凍する際に不正なパスワードが入力されると、 WinRAR は解凍処理を中断せずに、同じファイルに対して正しいパスワードを再度入力するように促します。

12. ファイル名が暗号化された RAR 書庫を開いたり解凍する際、誤ったパスワードが入力されると、WinRAR は処理を中止せずに、正しいパスワードを入力するよう促します。以前のバージョンでは、ファイルデータが暗号化された RAR 書庫に対してすでにこのような挙動でしたが、ファイル名が暗号化された書庫に対しては処理を中止していました。

13. WinRAR は、.scexe ファームウェアファイルのように、実際の GZIP 書庫に先行して任意のデータを持つ GZIP ファイルを認識します。

14. @Filelist パラメータが圧縮ダイアログの 「圧縮するファイル」 欄で利用できるようになりました。この場合、 WinRAR は「filelist」ファイルから圧縮ファイルのリストを試行します。ファイルはプレーンテキストで1行に 1 ファイル名を指定する必要があります。

15. 情報ダイアログ:
a) 圧縮率グラフが更新されました。
b) ファイル名が暗号化された書庫の「暗号化」フィールドに「名前とデータ」が表示されるようになりました。

16. 処理進捗ウィンドウ内で書庫名上にマウスポインタを移動すると、フル書庫名が表示されます。書庫名が長く、ウィンドウに収まりきらない場合に便利です。

17. 「-ts1」スイッチを「-u」または「-f」と併用した場合、ファイル時間の比較は 1 秒の精度で実行されます。以前は同様のケースにおいて、低精度の書庫ファイル時間に対して、高精度のファイル追加時間を比較したために、作成時間よりファイル追加時間が新しくなるなどの、誤って処理される可能性がありました。

18. 「更新」および「最新に更新」コマンド (「u」および「f」コマンドラインモード) は、更新するファイルがない場合はすぐに終了します。以前のバージョンでは、リカバリレコードやクイックオープンインフォメーションを持つ書庫を更新する際、終了する前に一時書ファイルを作成していました。

19. WinRAR GUI シェルから 500 ボリューム以上作成された後で圧縮処理を続行するか確認のメッセージを表示します。誤ってボリュームサイズを入力した場合に何千ものボリュームが作成されてしまうのを防止します。

20. WinRAR の圧縮ダイアログで、ボリュームサイズの既定の単位を B (バイト) から MB (メガバイト) に変更しました。

21. 「修復」コマンドは、破損したリカバリレコードを持つ RAR5 書庫の修復後、「リカバリレコードが破損しています」メッセージを表示します。 以前のバージョンでは、「テスト」コマンドの場合にのみそのようなメッセージを表示し、「修復」コマンドではほとんどの破損をメッセージを表示せず処理していました。

22. 問題の修正:
a) 破損した RAR 書庫を処理する際の潜在的なキュリティ問題を修正しました。
b) PAX 拡張ヘッダを持つ TAR ファイル内の非英語文字が正しく表示されない問題を修正しました。
c) 「rar x arcname.rar ..」コマンドでファイルを親フォルダでなくカレントフォルダに解凍していた問題を修正しました。
d) ファイルを Windows エクスプローラから WinRAR で開いている書庫に貼り付けると、書庫の作成が完了するまでエクスプローラでそれ以上貼り付け処理ができなかった問題を修正しました。
e) 誤ったパスワードを入力すると、自己解凍モジュールが「指定したパスワードは正しくありません」というメッセージを出し続け、正しいパスワード入力を求めなかった問題を修正しました。
f) 解凍ダイアログで「ファイルタイムスタンプ」のオプションが無効の場合でも ZIP 書庫の解凍時にフォルダの時間が常にセットされる問題を修正しました。
g) ファイルの解凍時に「書庫の削除: 確認しないで削除」が選択された場合で、ファイルの上書きやパスワードの入力画面で「キャンセル」を選択した場合、 ZIP および 7Z 形式の解凍をキャンセルした後でも書庫が削除されてしまう場合があった問題を修正しました。

WinRAR バージョン5.50

新機能・変更点

1. WinRAR およびコマンドライン RAR は既定で RAR 5.0 書庫形式を使用します。 RAR 4.x 互換形式に変更するには、新規作成時に「RAR4」オプションを選択するか、 -ma4 コマンドラインスイッチを使用してください。
RAR 4.x 形式を既定に設定したい場合は、 WinRAR の設定ダイアログの「圧縮」タブで「デフォルトを作成」ボタンをクリックし、表示されたダイアログで「RAR4」を選択してください。
この変更は新規にインストールした場合に適用されます。以前のバージョンの既定の圧縮プロファイルで RAR 形式を既定に設定している場合は、その設定を引き継ぎます。

2. 保存されたパスワード記録を暗号化し、不正なアクセスから保護するには、「パスワードの管理」ダイアログで「マスターパスワードを設定」ボタンを使用します。
保存されたパスワードがマスターパスワードで保護されている場合、アクセスするにはマスターパスワードを入力して OK をクリックする必要があります。入力したパスワードがマスターパスワードと一致しない場合、このダイアログはそれを通常のパスワードとして処理します。
マスターパスワードは一度入力すると、 WinRAR を終了するまで有効です。 保護の仕組みを確認するには、 WinRAR を閉じて終了し、再起動してみてください。以前に保